高血圧と鍼灸

年齢が中年期に差しかかってくると、段々と気になる方が増えてくるものの一つに高血圧があるのではないでしょうか。

 

現在の医学界の指針では、140/90mmHg(収縮期血圧140、拡張期血圧90)を超えると、高血圧としているようです(高血圧治療ガイドライン2014)。

 

高血圧は、心筋梗塞や脳卒中、腎臓病のリスクを高め、しかも血圧を測らない限り自覚することがほとんどないことから、「サイレントキラー(静かな殺人者)」なんて言う方もいます。

 

日本国内だけで患者数は1000万人を超え、潜在患者も含めると更に膨大な数になるとも言われています。

 

 

メディアでも随分前から頻繁に取り上げられるようになり、やはりというべきでしょうか。

私もしばしば「鍼で高血圧は治りますか?」と相談されます。

 

先に結論から言ってしまうと、あまり“こじれて”いない限り(他に重篤な疾患を抱えているなど)、治る可能性は十分あります。

 

国内外の大学病院でも、鍼灸が血圧に及ぼす影響はよく研究されているみたいで、殆どの研究結果は好意的な結果が出ているようです。

 

(ネットで検索しても、こんなのが出てきます)

http://shinkyu-net.jp/archives/999  

http://shinkyu-net.jp/archives/1417

http://www.jsam.jp/pdflib/kiso_p7.pd
http://healing-studio.com/kouketuatusinnkyuu.html

 
(※当院では研究報告に出てるような通電鍼はしませんが…)

 

私が治療させて頂いた患者さんの中でも、(高血圧を治療しに来たわけではないのですが)治療を続けていくうちに、血圧が安定してきたという方は結構多いです。

 

 

さて、当院で行なっている伝統鍼灸の世界では、「高血圧」という病気は存在しません。

 

この医学が成立した2500年前には血圧計なんかなかったんですから、当たり前と言えば当たり前です。

そんな昔の地層から血圧計なんか出てきたらオーパーツもいいところです(^_^;)

 

しかしこの医学は長い歴史の中で、人体をつぶさに観察しつづけ、「こんな徴候があったら、この病気になりやすいぞ」ということを研究し続けてきました。

 

高血圧により発症リスクが高まる、脳梗塞・出血は「卒中風」、心筋梗塞は「心痛」あるいは「心痺」「胸痛」と呼んで研究されてきました。

 

そうした死に至る病を観察してきた中で、「この人、脉がいやに固かったな…」「この人、舌がキツイ色してたな…」「この人、死ぬ前にここのツボが冷たかったな…」という経験が集積されてくる中で、「こういう体表所見があったら、心臓に(あるいはアタマに)注意しろよ」という法則が見つけられ、現代の私たちに伝えられています。

 

そうなると東洋医学の「○○な所見がある人たちは、将来、突然死に注意」という見解と、現代医学の「血圧○○○以上で、何歳以上だったら、心筋梗塞・卒中のリスクに注意」という見解が、部分的に重なっても不思議ではありません(ぴったり重なるということはないですが)。

 

 

徴候が研究されてきたのですから、当然、それを戻す治療も研究されています。

 

総じて鍼灸は「身体全体のバランスを整える」ことに重きを置き、実際に全身のバランスが整うからこそ、特定の症状がピンポイントで治るだけでなく、心身の様々な不調が同時に改善されてくる現象が起こるわけですが、その過程で「病気になりえる隠れた“ひずみ”」が整えられ、病気を未然に防ぎます。

 

それが目に見える現象として、「血圧が下がる」という結果につながるのだろうと考えます。

 

なので、いくら血圧を管理しようとして鍼をしても、もともと正常値な人の血圧は下がらない、という現象はもっともな反応だと思います(上記URL3番目のレポート)

 

 

あまりに尋常じゃない血圧の場合、早急に降圧剤を使わなければならないケースもあるでしょうが、将来の疾病リスクを管理する、という視点に立つならば、お薬を使う前に鍼灸で体調管理するのが、身体にも無理のない方法であろうと思いますし、そもそも高血圧傾向の方は、大なり小なり肩こりや頭痛など、小さな不調をかかえているものです。

 

心身のパフォーマンスを整えながら、疾病リスクを軽減できる、というのが鍼灸のいいところです(^^)

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