最近、治療道具を新調しました。
といっても、鍼やもぐさなどではありません。
カメラです。
厳密にいうと、カメラのレンズとフラッシュライト。
なんかゴッツくなりました(笑)
なんでカメラが治療道具なの? といいますと、
お身体の診察の際、当院では必ず「舌」を診させて頂いています。
これがとっても大事。
舌の色を見ることで、身体が熱に偏っているのか、冷えに偏っているのか(東洋医学では「寒熱」と呼びます)。
舌の苔を見ることで、胃腸の元気と水分代謝がうまくいってるのか(「胃氣の盛衰」「水湿の運化」と呼びます)。
舌上に生える「点々」を見ることで、過剰なストレスやイライラが悪さをしていないか(「気の停滞」と呼びます)。
舌の裏の静脈を見ることで、「のぼせ」や「血の滞り」がないか(「気の上逆」「瘀血」と呼びます)。
・・・などなど、とにかくいろんなことがわかります。
舌の診察は他の診察方(脈や、体表のツボの反応)に比べて、より客観的な診察になる上に、「記録」しておくことができるという他の診察方にはない強みがあります。
特に治療が長引く慢性疾患の時などは、過去の舌の写真を見比べることで、治療が正しく上手くいっているのかを判別する重要な手掛かりとなります。
身体の中の様子がわかるということで、さしずめ病院でいうところのレントゲン写真みたいな扱いでしょうか。
なので、患者さんにはしばしば「舌を撮らせてくださいね~」とお願いすることがありますが、より正確な治療を目指すために必要な行為ですので、恥ずかしがらずに撮らせて下さいね。
あと、お越し下さる患者さんにお願い!!
いつ頃から流行り始めたのか知りませんが、歯を磨くついでに舌も磨いて苔を落とす、なんてことされる方がたまにいらっしゃいます。
(舌磨き用の歯ブラシなんてのも売ってますよね)
先に述べたように、舌の「苔(こけ)」も大事な診察ポイントになりますから、
くれぐれも舌の苔は落とさないでくださいね。