しばらく更新が空いてしまいましたm(_ _)m
先日、例によって大阪の勉強会に参加してきた折に、漢方薬局をされている先輩の薬剤師さんに貴重なお話しを伺うことができました。
尊敬する先輩に多く恵まれるというのは、本当にありがたいことです。
まだまだ諸先輩には、その足元にも及びませんが、それでもこんな北のはずれ(失礼…(^_^;))で、少しでも東洋医学への理解が広まる一助になれば望外の喜びと、またちょこちょこ書いていきます。
さて、、、傷寒論の読み方からすると、全然順当じゃない気がしますが、とにかく「飲んだことある」という方が多いので書いてみます。
小柴胡湯。
「しょうさいことう」と読みます。
「小」があるんだから「大」もあります。
余談ですが、最近、発達障害の診療をされているドクターが書かれた本をお借りしまして、「大」柴胡湯を発達障害の子達に処方したら、いい結果が得られたという話が載っていて興味深く読ませていただきました。
(このドクターは、いい結果ばかりじゃなく、上手くいかなかったケースも堂々と載せておられて、後学のためにも、という意思を感じられてとても好感を持ちました。残念なことに故人となられたらしいのですが・・・)
で、この小柴胡湯。
出典は例によって「傷寒雑病論」なので、一応、風邪の流れで使われる薬なのですが、ものすごく応用範囲が広いです。
有名な条文は、
太陽病不解、轉入少陽、脇下鞕滿、乾嘔不能食、往来寒熱、尚未吐下、脉沈緊者、與小柴胡湯。
東洋医学のセオリーでは、「半表半裏証」といって、これまで出てきた麻黄湯・桂枝湯・小青竜湯などが対象となる太陽病(初期段階の・・・といっても、かな~り範囲が広い・・・風邪)のような表面の風邪を「表証」といい、身体の奥深くまで進行してしまった段階を「裏証」といいますが、「表証」と「裏証」の間に風邪が入っている状態の時に使うとされます。
上の条文にある、「往来寒熱」というのが特徴的所見の一つで、風邪が「表」に出てきたら「悪寒」があり、「裏」に入ったら「熱苦しさ」が強くなる症状をいいます。
そんなのあるの??と、病気知らずの方は思われるかもしれませんが、風邪がこじれるとホントにこういうのもあります。
(子供の頃ですが、私もなったことがあったりする・・・)
さて、「表と裏の間」というのが、おそらくは小柴胡湯で重要になる部分だと思います。
それどこ?というのが、「脇下鞕滿」という条文にもあらわれてるのですが、長くなるので続きはまた明日。